「乳がんの転移性脳腫瘍の脳内分布に関する研究」のお願い

診療情報及び診療時に採取・保管された検体を用いた研究に関するお知らせ

大阪府立成人病センター

総長  松浦 成昭

大阪府立成人病センターでの診療情報および診療時に採取・保管された検体を

下記の研究に用いることになりましたのでお知らせします。

1.研究者代表 (所属)脳神経外科(氏名)木下 学
2.研究責任者 (所属)脳神経外科(氏名)木下 学
3.研究課題名 乳がんの転移性脳腫瘍の脳内分布に関する研究
4.研究概要

(個人情報の利用の目的)

 転移性脳腫瘍の診断は近年増加傾向にあり、その原因の1つとして診断精度の向上などが考えられる。全国集計(1984〜2000年)による症例数は14,484例であり、全脳腫瘍の17.5%を占めている。悪性腫瘍患者における脳転移発生率は約9%と推定されており、これは約6万人の転移性脳腫瘍患者が存在することを示す。実際、米国では年間17万人以上の新規転移性脳腫瘍患者が報告されており、これは全脳腫瘍の中で最多である。原発巣については、肺(51.9%)、腸(10.1%)、乳腺(9.3%)、腎(5.3%)、胃(4.8%)、頭頸部(3.2%)、肝(2.1%)、子宮(1.7%)と報告されている。

悪性疾患の診断時に脳への転移を認めることが他の臓器に比して多いことから、脳には何らかの転移を受けやすい機序が存在すると考えられている。また、脳内でも転移性脳腫瘍の分布に偏りがあることがこれまでに指摘されている。これまでの報告の多くはCTや病理解剖の結果から分析されており、いわゆる「分水嶺領域」に転移が発生しやすい、脳の体積に比して後頭蓋窩への転移が多い、などと言われている。乳癌からの転移は小脳に多く、肺癌からの転移は頭頂後頭葉と小脳に多いとの報告もある。しかしながらこれまでの報告の多くは症例ごとの脳のサイズや画像撮影のスライスの傾きの違いなどが考慮されておらず、また、発生部位を肉眼的に判定するなど十分検討されたとは言えない。さらに、原発巣の組織診断による違いも十分に明らかになっていない。

乳がんは比較的脳転移を生じやすいがんであるとされるが、原発巣の生物学的特性(例えばエストロゲン受容体やHER2受容体の発現)とそれらの、脳転移への影響についての報告はごく一部であり、現時点ではほとんど明らかになっていない。

本研究では、乳がんを原発巣とする転移性脳腫瘍の脳内での分布について解析する。すなわち、転移性脳腫瘍を合併した乳がん患者の頭部CTならびにMRI画像を解析し、原発巣の組織診断や種々の予後や薬剤反応性を反映することが知られているバイオマーカーの違いによる転移巣の脳内分布の変化等を明らかにする。

研究期間:倫理委員会承認後 ~ 平成30年3月

(遺伝子解析:行わない)

5.使用する診療情報 診療情報名(カルテ情報、画像情報を150症例分)

対象収集時期 平成20年1月 ~ 平成29年3月

6.使用する検体 なし
7.病 名 乳がん、脳転移

 

なお ① この研究の科学的妥当性と倫理性は、当院の倫理審査委員会、遺伝子解析研究部会などにおいて厳重に審査され、承認されています。

なお、個人情報の安全保護についても万全の体制下にて管理され実施されます。

② 具体的な研究内容を知りたい場合には、下記の問い合わせ窓口までご連絡下さい。

③ 今回の研究に用いることに対し、拒否することができます。その場合には下記の問い合わせ窓口までご連絡下さい。

 

✰お問い合わせ

大阪府立成人病センター 研究所病院共同研究連携室

室長  伊藤 和幸

住所:〒537-8511 大阪市東成区中道1-3-3

Fax:06-6977-6151

e-mail:kbyori01@mc.pref.osaka.jp

(お問い合わせは、Fax、e-mail又は郵送でお願いいたします。また、氏名及び診察券に記載されているカルテ番号を必ず記載するようにして下さい。)